小口現金の勘定科目や仕訳方法、定額資金前渡法とは?

小口現金の仕訳には、「小口現金」という勘定科目を使います。
また、小口現金の制度として、随時補給するという方法もありますが、一般的には定額資金前渡法(インプレストシステム)が使われます。
小口現金とは
小口現金とは、日常的に発生する細かい経費の支払いのために、小口現金係の手元に置いておく現金のことです。
細かい経費とは、従業員の交通費であったり、お茶代や菓子代、宅配便などです。
この小口現金の運用には、2つの方法があります。
- 小口現金の運用方法
- 定額資金前渡法(インプレストシステム)
- 不定額資金前渡法(随時補給法)
定額資金前渡法とは
一定額の現金を小口現金係に渡します。
そして、いくら使ったかを定期的に報告してもらい、それと同額の現金を補充する方法です。
よって、補充された後の金額は常に同じ金額となります。
この一定の金額をいくらにするかは、10万円であったり、100万円であったりと会社規模で変わってきます。
また、定期的な報告も1週間に1回、1ヶ月に1回など、会社によって変わってきます。
以下は定額資金前渡法のフロー図です。

- 定額資金前渡法のフロー
- 一定の金額を渡す
- 社員が使った交通費などの報告を受ける
- 報告を受けた金額を渡す
- 1週間に1回など決まった期間で、合計いくら使ったかを報告
- 報告を受けた金額を渡し、小口現金が一定の金額になるようにする
一方、不定額資金前渡法とは、小口現金が少なくなったら、必要に応じて随時補給する方法です。
補給する金額や、補給するタイミングが決まっていない方法です。
⇧目次に戻る小口現金の仕訳方法
「小口現金」という勘定科目を用います。

日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
① | 小口現金 10万円 | 現金 10万円 | 小口現金の一定金額が10万円 |
②③ | 仕訳なし | ||
④ | 交通費 3万円 荷造運賃費 2万円 消耗品費 1万円 | 小口現金 6万円 | 報告を受けた金額を科目ごとに合計 |
⑤ | 小口現金 6万円 | 現金 6万円 | 小口現金が10万円になるよう補充 |
②、③時点でその都度、「交通費●●円 / 小口現金●●円」といった仕訳を起こし、④の時点では各科目を集計し報告するだけの方法もあります。その場合は、④時点で仕訳を起こすことはありません。
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