支払利息の勘定科目に該当するものや仕訳例

支払利息

支払利息の勘定科目で処理するものは、基本的には、お金を借りたときに利息として支払うお金です。

なので、借入金の利息は、もちろん支払利息の勘定科目で処理します。

ただ、その他にも支払利息の勘定科目で処理するものはあります。

また、翌期以降分の支払利息を支払った場合の仕訳例などもご紹介しています。

支払利息の勘定科目で処理するもの

以下のようなものは、支払利息の勘定科目で処理します。

支払利息に該当するもの
  • 融資を受ける際の信用保証料(注1)
  • 手形を更改したときの利息(注2)
  • 延納が認められた税金の利子税(注3)
  • 取引先からの借入金に対して支払う利息
  • 金融機関からの借入金に対して支払う利息

注1
支払手数料の勘定科目でもOKです。

注2
手形の更改(こうかい)とは「振出済みの手形」と「支払期日を延期した新しい手形」を交換することをいいます。

注3
租税公課の勘定科目でもOKです。

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支払利息の仕訳例

短期借入金50万円と利息2万円が普通預金から引き落としされた。

借方貸方
短期借入金 50万円
支払利息 2万円
普通預金 52万円

手形借入金(注4)の利息5,000円が普通預金から引き落としされた。

借方貸方
支払利息 5,000円普通預金 5,000円

注4
手形借入金(てがたかりいれきん)とは、手形を用いて、取引先などからお金を借り入れた場合の勘定科目です。

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前払いした支払利息の仕訳例

質問者

支払利息のうち3万6千円が翌期分でした。
既に支払っているのですが、どうすればよいでしょうか?

解答者

前払費用に振り替えます。

ただし、継続適用(毎期同じように経理処理をすること)を条件に、振替処理をしないことも認められます。

前払費用に振り替る場合の仕訳例
借方貸方
前払費用 3万6千円支払利息 3万6千円
質問者

5年の返済予定で1,500万円を借り入れました。
5年分の信用保証料45万円と初回の支払利息1万円、印紙代2万円が差し引かれ、実際の入金額は1,452万円です。
このときの仕訳を教えてください。

解答者

以下のような仕訳となります。

上記の仕訳例
借方貸方
普通預金 1,452万円
長期前払費用 45万円
支払利息 1万円
租税公課 2万円
長期借入金1,500万円
解答者

信用保証料は借入の全期間にわたり効力があるので、発生時には全額をいったん、長期前払費用として計上します。
そして、当期分を支払利息(もしくは支払手数料)に振り替えます。

振替の仕訳例
日付借方貸方摘要
決算支払利息 9万円長期前払費用 9万円当期分の信用保証料
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