販売促進費の勘定科目に該当するものや仕訳例

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販売促進費の勘定科目に該当するものとして、販売奨励金やノベルティグッズの制作費用や配布費用はもちろん、市場が未開拓・重点的に売りたい地域・他社と競合している地域などへのキャンペーン費用なども該当してきます。

販売促進費とは売上を増やすための費用

販売促進費とは販売を促進し売上を増やすための費用です。

似た科目に「広告宣伝費」があります。

販売促進費と広告宣伝費の違いについては「広告宣伝費と販売促進費はほぼ一緒」に記載しています。

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販売促進費の勘定科目で処理するもの

以下のようなものは、販売促進費の勘定科目に該当してきます。

販売促進費の勘定科目に該当するもの
  • 販売奨励金
  • 実演販売費用
  • キャンペーン費用
  • 展示会への出展費用
  • 見本市への出展費用
  • 景品の制作・配布費用
  • 試供品の制作・配布費用
  • コンテストへの出展費用
  • 特売セールのポスター制作費用
  • ノベルティグッズの制作や配布費用
質問者

あれ?
広告宣伝費の具体例」にもキャンペーン費用が入っているのですが、どっちが正解ですか?

解答者

キャンペーン費用だから広告宣伝費、あるいは販売促進費になる、というわけではありません。

キャンペーン費用でも「不特定多数の大勢に知らせる」のか、「ある特定の地域や集団に知らせる」のかなどにより、広告宣伝費なのか販売促進費なのか変わってきます。(注1)

注1
販売促進費の勘定科目を用いず、全て広告宣伝費で処理している会社もあります。

一般的に広告宣伝費と販売促進費の関係は、以下の図のようになります。(あくまでもイメージです。絶対にこの通り、というわけではありません。)

広告宣伝費と販売促進費の関係

同じキャンペーン費用でも「①市場が未開拓の地域にポケットティッシュを配る費用」と、「②ある商品を特定の期間テレビコマーシャルで流す費用」とでは、だいぶニュアンスが異なってきます。

一般的に①であれば販売促進費に該当し、②であれば広告宣伝費に該当します。

また、社名入りのカレンダーの制作費用や配布費用は広告宣伝費で、重点的に売りたい地域に、その地域の名前や商品名を記載したカレンダーの制作費用や配布費用は販売促進費、といったことも言えます。

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販売促進費の仕訳例

期中に販売奨励金として、特約店に30万円を現金で渡した。
日付借方貸方摘要
期中販売促進費 30万円現金 30万円特約店への販売奨励金
質問者

特売セールス用にポスターを制作したのですが、まだ全てを貼り終えていません。
在庫が残った状態で期末を迎えてしまったのですが、全額、販売促進費のままでよろしいでしょうか?

解答者

よろしくございません。
在庫分は貯蔵品の勘定科目に振替える必要がございます。

期中に特売セールス用のポスターを100個作成し、その費用40万円を普通預金から支払った。
日付借方貸方摘要
期中販売促進費 40万円普通預金 40万円ポスター100個の作成費用
ポスター50個が期末に在庫として残っている。
日付借方貸方摘要
期末貯蔵品 20万円販売促進費 20万円在庫のポスター50個分
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【広告宣伝費の具体例】や【販売促進費や交際費との違い】を解説
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諸会費とは同業者団体や法人会等の支払いに使う勘定科目
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